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Posted by ミリタリーブログ  at 

2012年03月07日

FETスイッチを作る⑧ 「基板加工(後編)」

前回からだいぶ時間が経ちましたが基板の加工、今回はパターンを作っていきます。

当初の予定ではリューターでゴリゴリ削ってパターン作ればいいやと思っていたので先に穴を開けちゃいましたが、エッチング液他、エッチングに必要な道具が揃ったのでエッチングでパターンを作ることにします。本来穴あけはエッチングのあとですよ。



必要そうなもの一式。エッチング液(処理剤入り)、レジストペン、ポリエチレンでできた容器。

エッチング液は基板表面の銅を溶かすものです。
レジストペンは電流を流したい部分(銅を残す部分)にエッチング液がつかないようにマスキングをするためのもの。ペンタイプなのでお手軽♪
ポリエチレンでできてるバット(四角い皿)は、エッチング液を入れて銅を溶かす時の容器になります。

それでは加工に入ります。

まず始めにレジストペンで基板にパターンを描いて(塗って?)行きます。



これをバットに放り込んで液を入れます。基板が漬かるくらい。
液は温めた方が反応速度が上がるため、通常は40~45℃くらいまで温めます。通常は専用のヒーターを使うかバットごとお湯につけて湯せんで温めますが、今回は面倒なのでエッチング液を風呂に突っ込んで温めておきました。製作する基板自体が小さいし速度が遅くなる分は待てばいいのです。
(実は湯せんをするためのもう一回り大きいバットを買う資金をケチったのが主原因。)



そのまま待つとマスキングをしなかった部分の銅が溶け出して、基板の地の色(今回は紙フェノールなので茶色)になります。

待ってる間に起こる反応をおさらい。
FeCl3+Cu→FeCl2+CuCl
FeCl3+CuCl→FeCl2+CuCl2
酸化還元反応ですね。



必要なパターンができたら引き上げ、水洗いします。あまり放置すると溶けすぎてパターンが切れたりします。今回は切れるような太さじゃないので気楽に作業しました。



出来上がった基板。あとはレジストペンのインク膜を紙やすりか何かで削り取れば完成。おつかれさまでしたー


さて、今回使用したエッチング液は塩化第二鉄[塩化鉄(III)]水溶液です。これ自体は法律で規制されるような毒劇物ではないので、一般人が店に突撃しても免許の確認とか面倒な手続きとかもなく普通に買えますが、処理後の銅が溶け込んだ溶液は規制の対象で、そのまま下水に流したり地中に埋めたりすることはできません。
自前で処理できない場合は専門の処理業者に委託する必要があるのです。
今回買ったエッチング液には処理剤がセットになっていたため、自前で処理することが出来るので楽ですが。

今回使った液はごく少量で、これの処理に処理剤の袋を開けてしまうと残りの液の処理ができないので、廃液入れをつくりそこに保管することにしました。容器自体は薬局で精製水を買ったときに入っていたポリエチレンの容器。ガラスを溶かす物質(フッ化水素酸)はビンに保存できないためポリエチレン容器を使用するようです。塩酸等の薬品もこれに入って売られていますね。
用具を洗うのに使った水も銅が溶け込んでいるため、同様に容器に入れて保存しました。

さて、精製水のボトルは口が小さく入れるのが難しいので(というか自分の技術じゃ確実にこぼす・・・)漏斗を使います。ファンネル。
使うはずですが今回用意を忘れたので、その場で代用品を製作しました。



厚紙で形を作り内側に角をちょっと切ったレジ袋を入れています。レジ袋の角部分がちょうどいい形なので。
レジ袋がポリエチレンでできているので、薬品への耐性は万全です。マネする場合は、くれぐれも紙部分に溶液がつかないようにレジ袋側よりも厚紙を小さく作ること、溶液がふれる部分にはテープ等を貼らないでください。最後に水を流して洗えばゴミとして捨てられるはずです。
参考までに。


おまけ



洗うときに出る薄まった溶液。金属イオンが溶けてる液ってきれいな色のものが多いですよねー  


Posted by Ⅹ君  at 02:37Comments(0)カスタムの話

2012年02月04日

FETスイッチを作る⑦ 「基板加工(前編)」

前回CADで設計した基板のパターンを印刷。



0.1mmもズレず、ぴったりサイズで印刷できました。

これをきれいに切って、基板に貼り付けます。



次に、線に沿って基板を切断。紙フェノールなので、普通のカッターやプラ版用カッターで楽に加工できます。両面基板のため両側から深く傷をつけ折り曲げると簡単に切断できました。



きれいに切れました。

次に、FET等のパーツの足を通す穴を開けていきます。



ホビー用リューターと専用スタンド。これで垂直にドリルの刃を立てることが出来ます。
普通のハンディドリルを取り付けて使える汎用のスタンドもあるので、手持ちのドリルを使いたい人はそういうのを探してみるといいんじゃないかな。もちろんボール盤を持っている人はそれを使えばいいし、「俺はまっすぐな人間だぜ!」って人は感覚で穴を開けてもOK。



組み立てるとこんな感じ。リューターがそれなりにしっかりしたボール盤的なものに変身。
段階で回転数も調整できるので使いやすいです。



ケーブルを通してハンダ付けorコネクター的なものをつける予定の穴が開きました。
この要領でFETを取り付ける穴もあけていきます。

つづく。


次回予告。
穴あけ加工が終わったら、次はパターンを作っていきます。  


Posted by Ⅹ君  at 00:21Comments(1)カスタムの話

2012年02月02日

FETスイッチを作る⑥ 「基板の設計」

FETを複数連装する上で、安全に銃本体に搭載する方法として基板を製作する方法を選択した。
そういうわけで基板の設計に入る。



FETのデータシートを眺めながら寸法を確認して、いつものCADソフトに数値を打ち込んでみる。
寸法入力するだけでそれっぽくなるから簡単。
このソフトは実寸大で印刷できる機能があるから、印刷して買ってきた基板に貼り付けるだけで加工の目安に使える。

無料で使えるし定規片手に設計図描くより早く正確に図が描けるので、興味のある人は試してみては?
JWCAD:http://www.jwcad.net/  


Posted by Ⅹ君  at 00:39Comments(0)カスタムの話

2012年01月30日

FETスイッチを作る⑤ 「パーツ確保(その3)」

パーツ買ってきました。(いつもこの流れだな・・・)




内訳
・紙フェノールで両面な基板の素
・積層セラミックコンデンサ
・(特価の)電解コンデンサ


本当は基板だけ買うつもりが、特価の電解コンデンサを見つけてしまい、つい衝動買い。
セラミックコンデンサもそれにつられて以下略。
一応FETユニット製作の上で必要なパーツは本体部分は揃いました。
今週は私立の入試が3つもあるので、それが終わったら製作に入りたいなぁ・・・と思いつつ、本命の国立に落ちたら嫌なので完成は3月までずれ込む可能性大。生暖かい目で見てやってください。

紙フェノール基板で両面って、実際に製品に入っている基盤ではちょっと珍しいよね。
製品として見かける両面もしくはそれ以上になるとガラスエポキシ系がほとんどなんじゃないかな。
紙フェノールの方が加工性がいいし安いし軽い(気がする)というテキトーな理由からこちらを選択。

あと残るは冷却系統なんだが、銅板って高いね・・・ちょっと作りたいものがあるんで、こっちもできる限り素材に妥協せず集めようと思います。うまく作れたらPCやラジコンにも流用予定。強力に冷えるからねー
真の漢は冷却は妥協しない(できない)のですよ。
あえてPentiumD買った漏れこそ真の漢 11人目
ttp://hibari.2ch.net/test/read.cgi/jisaku/1315836903/
  


Posted by Ⅹ君  at 01:42Comments(0)カスタムの話

2012年01月25日

FETスイッチを作る④ 「搭載位置の検討」

FETユニット自体の製作に入る前に、やっておかなくてはいけないこと。
「どこに搭載するか」を考えることです。
FET自体はそこまで大きなパーツではありませんが、配線や冷却(=ヒートシンク)のことを考えると意外と巨大なものです。かといって冷却を疎かにするのは「FETは消耗品」とか言ってる迷信を具現化することになりますし・・・理論的には壊れなくても電気抵抗が増えてパワーダウンはします。

最初のうち予定していたのはハンドガードの内側、バレルの両側に2列になるように並べる方法でした。



ご覧の通り。サイズがギリギリ足りずこのままではバッテリーに干渉すること間違いなし。
このまま90°傾ければ入らないこともないですが、配線やら冷却系やらを作るのがとても困難。
1列に並んでいてくれれば金属板で熱を逃がしたりするもの作りやすいんだけどねぇ。

次の方法。グリップ内部。



さすがプルパッブ。グリップの中が何もないどころかマルイが小物入れとして作ってくれたため、余裕のスペースが。基板に乗せて放り込めばスペース的には簡単に収まるはず。
ここの場合難しいのは冷却。人間の手という名の発熱体に周囲を囲まれていて、放熱どころではないはず。(私は冷え性ですが。) グリップガードでも金属で作り直してそれをヒートシンクの代わりにでもすればいいんだろうけど・・・難工事になりそうだし強度も心配。

そして3つ目はストック内部。



ストック内部のメカボックス上側の空間に押し込む方法。ギリギリですが少し斜めにすればFET自体(が乗った基板)は入らないこともない。本来入っていたヒューズなんてハンドガードの内側に移動すれば済む話だし。
ここでも問題になるのは冷却。周囲に熱を逃がせる金属部品どころかモーターやらシリンダー(空気を圧縮すると熱が出ます)やら発熱体だらけ。上に穴を開けてヒートシンクだけ露出させるのもアリだろうけど、見た目的にどうなんだか・・・

なかなか良さそうな場所がないのが現実のよう。いっそ外部設置にでもする?  


Posted by Ⅹ君  at 21:58Comments(0)カスタムの話

2012年01月24日

FETスイッチを作る③ 「パーツ確保(その2)」

パーツ買ってきました。

内訳
イーグル シリコン銀コード(12G)746円
イーグル 2Pコネクター(1ペア)273円
イーグル ユーロペアコネクター(φ2.0mm)147円
カワダ スーパーMCコネクターセット(1ペア)620円

ケーブル、ホントはゼノンの11ゲージが欲しかったんだけど、値段差のわりに性能差は少ないと判断。
コストパフォーマンスがもっとも良さそうなイーグルの12ゲージにしました。

2Pコネクターはラジコンで使っているものと揃えればバッテリーが共有できるので、これに決定。

ユーロペアコネクターはスリムさを生かしてトリガー周りのケーブルの着脱に。

スーパーMCコネクターは、ラジコンでモーター用によく使っているコネクターにカワダ独自のハウジングが追加されたもの。ラジコンは+-間違えても前進と後進が入れ替わるだけで済むけど、電動ガンは逆転防止ラッチというパーツのおかげで逆回転できず、いきなり破損(ギア欠けか電装系の炎上、下手したらバッテリーの爆発)になるので、間違って挿せないコレにしました。

まとめ&今後の展望
とにかく効率重視のコネクターで固めてみました。ラジコン始めた頃にクラッシュした拍子に過電流でコネクターを焼いたことがあり、そのトラウマっぽいもので初めてモーター換装する以前からコネクターは全て高効率なものに交換していたので、今回もそれに準じてみました。(まさかのキット標準のモーターでオール金メッキw)
もちろん今では「危ないっ」と思った頃にはアクセルを抜くことが出来ているので、コネクターを焼くような事故は一切起きてません。が、電動ガンはメカの様子が見えない以上あらかじめトリガーを戻すことが出来ないため、FET等の電子パーツを含め電装系はモーターに対してオーバーな性能のものを用意しています。ヒューズももう少し容量の大きいものに交換はしますが、ヒューズ自体をキャンセルすることは多分ないはず。(ミニッツで純正OPモーターの安全装置に採用されてるポリスイッチに換装ならするかも。)
FETの冷却系も設計が出来たので、もしギヤクラッシュが起きてもバッテリーが爆発せずFETも壊さない程度の安全装置をうまく見極めたいと思います。  


Posted by Ⅹ君  at 00:00Comments(2)カスタムの話

2012年01月23日

FETスイッチを作る② 「パーツ確保」

パーツをゲットしました。秋月にて合計2880円也。

内訳
・MOSFET:FS70SMJ-06(200円)×12個=2400円
・炭素皮膜抵抗:47Ω(100個入り100円)+51KΩ(100個入り100円)=200円
・マザーボード用低ESR電解コンデンサ:ルビコンMCZ2200μF10V(70円)×4=280円

組み立てるのが楽しみだ・・・ムフフ

ちなみにダイオードと小容量のコンデンサは家に転がっているものを使用予定。

困ったらジャンクマザー解体すれば済むしね。(あれ?電解コンデンサはそれから取ればよくない?)  


Posted by Ⅹ君  at 00:41Comments(0)カスタムの話

2012年01月21日

FETスイッチを作る①

FA-MASの謎のスイッチは何もつながっていませんでした。謎だ・・・
近くのケーブルにコネクターがあったので、きっと社外のバースト回路でも積んでいたんでしょう。
ライトかレーザーサイトにでも流用できたらいいなと思います。


さて、今回購入したFA-MASと、以前から所有しているP-90のスイッチをFETによる無接点スイッチ化してみようと思い、簡単な回路図を書きながら設計してみました。



一応こんな感じ。回路に問題があるようだったらコメント欄で指摘お願いしますm(_ _ )m
各パーツの働きとしては、

FET:パワーMOSFET。電流をコントロールする素子。今回の主役。
ラジコンのESCだと連続最大電流はKOPROPOのVFS-1で780Aにも達します。
今回は三菱のFS70SMJ-06(60V70A)を連装してP-90用に300A弱、FA-MAS用に550A前後の容量を稼ぐ予定。
後者はモーター無制限ESCのVFS-2よりも大きい容量になるので、少々燃費の悪いモーターを使ってもハイサイクル用のギヤや強いバネを入れても問題なく動くはず。
IR社製の160~200Aちょいクラスの容量のFETを使う人が多いようですが、210Aもの容量を持つIRF-3703でも2個買うと1500~2000円くらいはするし入手性が悪いと交換パーツに苦労するので、入手性重視で三菱を選択しました。
連装することで回路の抵抗値を下げることが出来るので、発熱対策にも有効(だと思う)。冷却をどうするかが現状の課題。

C1:モーター始動時の電圧降下を抑えるパーツ。ラジコンやってる人にはお馴染みですよね。出来るだけ大容量かつ低ESRなものを用意する必要があります。
キーエンスのシュバリエが10000μFクラスの容量なので、ラジコンに比べれば小さいモーターではあるものの、表記をmFと書きたくなるくらいの桁の容量は必要そう。
低ESR品ならマザーボード用がいいかもね。

C2:モーター始動時の急激な電圧降下時でもFETのゲートに流す電流を確保するためのパーツ。
FET自体はそんなに大量の電流は必要としないので、とにかくコンデンサーがついてれば大丈夫かと。

C3:モーターから発生するノイズ吸収用。

D1:モーターへの電源供給停止時にモーターから逆流する電流からFETを守るためのパーツ。
よく「FETが壊れた」とか言ってる人はこれを付け忘れてるんじゃないかな。

D2:C2に溜め込んだ電気がモーター側に流れていかないようにするダイオード。

R1:ゲートへの流れすぎ対策。

R2:FET内部に溜まった電気を消化させることでスイッチのON・OFFを確実にさせます。

スイッチ:これがセーフティ&トリガーになります。このスイッチがONになるとFETがバッテリー・
モーター間の電流を流しBB弾を発射します。

モーター:メカボックスを駆動するモーター。P-90はマルイ純正のEG-1000から換えるつもりはなし。
FA-MASはラジコン用のモーターに換装してパワーアップを計ろうと計画中。


正直電動ガンのモーターのレビュー見てるとラジコン用に比べて粗悪品だらけだなというのが正直な感想なので・・・高くて質の悪いモーターを使うくらいなら、仮に多少トルクが細くなっても安くて品質が安定しているモーターの方がいいでしょ?
ミニインファーノ用380クラスモーターが搭載できれば大丈夫かな?
問題はトルクだ。FA-MASメカボはギヤ比下げられないから高回転型モーターをギヤ比で調整することが出来ない。ヘリ用の軸にプロペラ直付けで回すモーターを持ち出し・・・って薄型モーターなんて積めるのか?  


Posted by Ⅹ君  at 23:27Comments(1)カスタムの話